射水市が職員の政党機関紙購読について調査
先の6月市議会の予算特別委員会で行われた質疑応答。
中村文隆委員「(政党機関紙を)どれぐらいの人数の方が購読されているのか把握されているか」。
市当局「具体的な政党名は控えるが、現在販売されている機関紙は2紙ある。購読者数は、それぞれ○○人と○○人である」。
委員の質問に答えるために、市当局が職員の政党機関紙購読実態を調査したことが明らかになりました。
憲法が禁止する思想調査につながりかねないもの
政党機関紙を職員が購読しているかどうかを調べること自体が職員の「思想・良心の自由」を侵害しかねないものです。どのような理由(目的)であれ許されるものではありません。
「行政の中立性」とは、「すべての住民に対し公平・中立」の立場で行政をおこなうことであって、個々の職員が個人的な考えや特定の思想・信条を持ってはならないということではありません。
川崎市がおこなった職員の「政党機関紙購読調査」について、東京高等裁判所は、個人を特定できないやり方で調査をやっているからとして市当局を擁護しましたが、読者数やだれが読者かというような調査を認めたわけでありません。判決では、異例の「付言」を述べ、「質問項目の中には思想及び良心の自由との保障の関係で限界に近い領域にあると言わざるをえないものがある」とし、「思想・良心の自由」の侵害と紙一重にある市の政治責任を指摘しました。
個人の人権を守るべき市として、あってはならない行為
このようなことは二度とあってはなりません。市当局の反省が求められます。
なお、中村委員の質疑では、庁舎内での政党機関紙活動を問題とし、市当局は、「今後の対応を考えたい」としました。この点に関し7月4日、私と澤村議員(社民党)は共同して申し入れを行いました。
「津本ふみおレポート」 №148 2014年7月13日